公正証書を作成することの意味

公正証書は、公証人が当事者の意思を確認し、法律に則して作成する公文書であり、作成された文書は公証役場に保存されます。
よって、その公正証書にある契約は適正に成立し、その後の改ざんの可能性も考えにくいことからも、客観的にみて書面としての信頼性は高く、私製文書(当事者のみで合意した文書)に比べると、高い証明力があると言ってもよいかと思います。
こういう性質からも公正証書(執行証書)は、裁判所の確定判決調停調書などと同様に、債務名義(債権の存在及びその範囲を明確にした公文書)としての効力が認められ、強制執行※などの際には必要な書面となります。なお、私製証書(私文書)の場合、強制執行の手続き上、まずこの債務名義をとるための作業が別途必要になります。
[※ 強制執行には、金銭の一定額の支払またはその他の代替物もしくは有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求を内容とし、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述の記載が必要です。]

やはり“強制執行”というものが頭の片隅にでもあれば、債務者(支払い等の義務がある者)としては決して軽い文書とは思えないので、心理的な圧迫として少なからず効果を期待できます。
もちろん、「そんな約束(契約)知らない!忘れた!書面なんて失くした!」なんてことが通らないということを本人は自覚されるので、履行を促す意味でも、権利者が安心を得る意味でも、離婚協議内容を公正証書にすることはとても有効だと思います。